◯関 政幸君 皆様、こんにちは。自由民主党、千葉市緑区選出、関政幸です。今議会で質問の機会を与えていただきました先輩、同僚議員の皆様に感謝を申し上げます。
 また、本日傍聴にお越しいただきました地元の皆様、ありがとうございます。そして、本日は森田知事と同じ昭和24年生まれの父と、3歳になる私の娘も御一緒させていただいています。
 私の娘はアンパンマンがすごく大好きでして、けさもアニメを見ていました。アンパンマンの主題歌に、「何のために生まれて」「わからないまま終わる。そんなのは嫌だ。忘れないで夢を」というふうに続きます。子供の歌にしては非常に哲学的で、改めて人生を考えさせてしまうものなんですが、実はこのアンパンマンのテーマソング、リズムがポイントです。今回取り上げる3番目の心肺蘇生法、これは胸骨圧迫のリズム、テンポがこのアンパンマンのテーマソングと一緒なんです。「アン、アン、アンパンマン」このテンポは、実をいうと「三百六十五歩のマーチ」1日1歩、これも一緒なんですね。ぜひ皆様、いざというときにリズムを思い出していただいて、胸骨圧迫等を行っていただけたらと思います。
 私も娘のヒーローであるアンパンマンに負けないように、初心を忘れることなく、2期目の県政に全力で取り組んでいきたいと思いますので、森田知事初め執行部の皆様におかれましても、全力で前向きに、とりわけ再質問以降の部分、よろしくお願い申し上げまして、質問をさせていただきます。
 それでは、移らせていただきます。
 第1は教育問題についてです。
 その1つ目として、いじめの重大事態への対処を取り上げます。
 平成26年6月にいじめ防止対策推進法が制定され、そして本県の条例が成立してからもうすぐ2年となりますが、依然として全国各地では、いじめを苦にして子供がみずから命を絶つケースが発生しています。私もこれまでさまざまないじめの御相談を受けてきました。年齢も小学生から高校生までと幅広く、いじめの内容や程度、学校、先生、関係機関の対応もさまざま。被害者側だけではなく、加害者側から御相談を受けたこともございます。法的見解を求められることも多いです。いずれのケースもそう簡単に解決、解消できるものではなく、学校現場における対応の難しさを感じております。そこで、今回は運用例がまだ少ない、裏を返せば運用がこれからとなるいじめの一番深刻な事態、いじめの重大事態への対処に絞って、その運用を含めたあり方を問いたいと思います。
 法律は、第28条でいじめの重大事態として2つの類型を挙げています。1つ目は、いじめにより、「児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき」です。2つ目は、いじめにより、「児童等が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき」です。もちろん両方に該当する場合もあります。この点、2つ目の相当の期間の学校の欠席とは、年間30日、または一定の期間連続を目安とされています。
 以下、質問に移ります。
 1、本県のいじめ重大事態の発生状況はどうですか。また、県立学校での発生状況は直近まででどうなっていますか。
 2、どのような点に留意して重大事態への対処に臨んでいますか。
 続いては、重大事態の調査に関してです。
 いじめの解消や解決のための側面だけではなく、今後の予防や対策のためにも真相究明は不可欠となります。
 そこで質問ですが、いじめ重大事態に対する調査はどのように行いますか。また、県教育委員会に常設しているいじめ対策調査会による調査はどのような場合に行いますか。
 重大事態の調査結果は、県教育委員会が作成する報告書を通じて知事に報告をされます。そして、知事は必要に応じて再調査を行います。ここでは、学校、教育委員会のなれ合い等による不十分な調査の可能性が考慮されており、知事のチェック機能が期待されています。
 そこで質問ですが、4、県教育委員会は、どのような観点に立っていじめ重大事態の知事への調査結果の報告書を作成しますか。また、報告書作成に至るまでの手続はどうなっていますか。
 5、知事は、どのような観点で県教育委員会からのいじめ重大事態の調査結果報告書を分析しますか。また、再調査はどのような場合に行いますか。
 教育問題の2つ目は、ピア・メディエーションを取り上げます。
 ピアとは仲間や同僚をいい、メディエーションとは調停をいいます。学校におけるピア・メディエーションとは、生徒間のトラブルを教職員ではなく生徒が仲介者になって解決する方法をいいます。今回は、このピア・メディエーションを授業に取り入れている先進地として大阪府立茨田高校の取り組みを御紹介させていただきます。
 ここで、親切丁寧に視察に応じていただきました茨田高校の寺野雅之校長先生を初めとする先生方に厚く御礼を申し上げます。
 お配りした資料1をごらんください。これは、視察で説明を受けた際にいただいたものです。ピア・メディエーションの特徴やポイントがわかりやすく、かつ簡潔に整理されています。なお、著作権は茨田高校にございますので、無断で複製すれば法的問題が発生しますので、御注意いただけたらと思います。
 資料下段の3に当たる部分を御説明いたします。茨田高校では、平成16年にピア・メディエーション教育を導入し、平成22年度からはコミュニケーションコースを設置して、2年次、3年次と学校での設定科目を創設しています。授業はアイスブレイクというコミュニケーションの前提づくりから始まり、コミュニケーション能力の育成、そして専門教育としてのピア・メディエーションという順番で進みます。週1回、2時限連続の授業を2年間行うことになります。
 授業内容についてですが、その一部を資料1の2枚目で御説明いたします。「対話を促進する その1」この回を例に取り上げます。この回では、非言語のコミュニケーションで伝えられる情報量がコミュニケーション全体の93%にもなるとして、言葉以外の情報の重要性を確認します。その上で、対話を促進するポイントとして、1、やや身を乗り出す、2、適度なアイコンタクト、3、腕組み、足組みをしない、4、不要な動作をしない、5、相手の声や身振りに合わせるといったことを学びます。ここに入る前には、円滑な対話を妨害するものとしてどのようなものがあるか、という問いを生徒に投げかけて考えてもらうようになっています。
 さて、皆様、円滑な対話を妨害するものにはどのようなものがあるでしょうか。例として挙げますと、目をそらす、腕組みをする、時間を気にする、否定する、自分勝手な解釈をする、場違いの冗談を言う、自分の話をするなどが挙げられています。いかがでしょうか。我々もこういった仕事柄、円滑な対話を行うように気をつけたいものでございます。この「対話を促進する」のテーマの先には、質問の技法、言いかえ、要約などが続き、さらにメディエーションで両当事者から話を聞くといった形で進んでいきます。寸劇を取り入れたりもするそうです。御担当の先生によると、こういったカリキュラムの中で非常に大事なのは最初の段階、すなわちコミュニケーションの前提づくりとなるアイスブレイクにあるということでした。
 一番最初の授業では、生徒が椅子を使って円をつくり、輪になって座るそうです。生徒同士がお互いの顔をじっくり見せ合う機会は意外と少ないそうで、輪になって座ることで生徒はお互いの顔を見渡すことができ、ふだんはほとんど話すことがない生徒同士でも、お互いを認知できるようになるそうです。輪になってフルーツバスケットや名前ビンゴゲームなど、ゲーム性のあるやりとりを行い、名前の由来や呼ばれることの意味などを伝え、生徒によく考えてもらった後に、ようやく自己紹介に入るそうです。かなり時間をかけて丁寧にやるため、3回目の授業になってようやく自己紹介に入るそうですが、こういったプロセスを経ることで、自他の尊重を伴う集団づくりができるそうです。日程の関係で、残念ながら授業風景までは見れませんでしたが、拝見した動画では、照れながらも、徐々に生徒全員が打ち解けていく様子がわかりました。この自他の尊重を伴う集団づくりの手法は、入学直後など新しいクラスの場面でも大きな役割を果たすそうで、このアイスブレイクだけでも参考にしたいと問い合わせがあるそうです。
 ピア・メディエーション導入の効果につきましては、資料1の1枚目の真ん中に記載しています。1番は、ピア・メディエーションを宣言することで学校が変わったそうです。かつて茨田高校は多くの問題を抱えていたそうです。それが導入後は、生徒への懲戒件数は激減し、中退率は半分以下になったそうです。数字は公表していないそうなので、お渡しの資料はマスキングしていますが、最初に数字を見たとき、私は正直、もともとの懲戒件数や中退率の高さに驚きましたが、導入した後の減少状況には、さらに驚きました。この効果はメディアでも取り上げられているところです。資料では、端的に、「暴言・暴力の文化から話し合いの文化へと変わった」と表現されています。実際の学校生活で生徒がピア・メディエーションを実践することは少ないようですが、学ぶことにより、結果としてトラブルの予防や早期発見につながっているそうであり、また、学校全体のピア・メディエーション宣言により、授業を選択していない生徒にもよい影響を与えているそうです。
 カリキュラムのうちコミュニケーション能力という点では、本県の小学生と中学生を対象とした豊かな人間関係づくり実践プログラムと通じている部分があると思います。このプログラムについては、平成24年12月議会の一般質問で取り上げましたが、ピア・メディエーションはさらに上のレベルのものを含んでいます。茨田高校でも試行錯誤しながら、日々改良を重ねている段階とのことですが、本県において参考となる部分がたくさんあると思います。
 そこで質問ですが、1、県教育委員会はピア・メディエーションをどのように捉えているか。
 2、県教育委員会としてピア・メディエーションのよい部分を豊かな人間関係づくり実践プログラムや教職員研修などで取り入れていくことはできないか。
 続いては児童虐待です。
 その1つ目は、専門職の配置を取り上げます。
 5年で2倍増加、これは本県の児童虐待の相談件数の状況で、平成26年度は5,959件でした。児童相談所の体制強化に関しては、これまでも、そして今議会においても、我が党の政調会長である石毛之行議員の代表質問を含めて多く取り上げられており、昨年12月議会では対策推進を求める決議も可決されました。新年度の予算案でも専門職が3人ふえる予定ですが、相談件数の増加状況の1つをとっても、まだまだ現場ニーズに十分応えられるものではないと考えます。きめ細やかな対応を行うためには、適正かつ十分な職員配置が必須となります。現場需要を調査の上、的確に把握し、最低限の増加目標のラインを設定するなど、年度ごとの人員体制の拡充を計画的に行っていくべきではないでしょうか。
 そこで質問ですが、児童相談所の人員体制について、現場における児童福祉司等の専門職員の不足数をきめ細やかに捉えた上で、目標を設定して、年次ごとの計画的な強化を行っていくべきですが、県はどのように考えて専門職員の配置を行っていますか。
 児童虐待の2つ目は、スクールカウンセラーの配置に関してです。
 このテーマは、これまで数回取り上げてきました。スクールカウンセラーの配置事業については1問目で取り上げたいじめ対策との関係では、例えば15条で、確保と適切かつ十分な配置と規定されているように、その位置づけが明確にされています。しかし、児童虐待対策との関係においては、本県ではいまいちはっきりしないというか、余り整理されていないようにも思えます。例えば、大阪府、京都府、秋田県、滋賀県などでは、児童虐待の早期発見に資するものとして位置づけられており、児童虐待に関する相談件数もカウントされています。
 そこで、スクールカウンセラーの有用性を認め、その配置拡充を願う者の1人として、整理の意味を込めた質問をいたします。
 いじめや児童虐待との関係でスクールカウンセラーの役割をどのように捉えていますか。また、県内のスクールカウンセラーへの相談件数、相談内容及びカウンセラーの1回勤務当たりの相談件数はどのようになっていますか。
 最後は、心肺蘇生法の実施及びAEDの使用促進についてです。
 このテーマは昨年2月の予算委員会でも取り上げさせていただきました。会派の対策プロジェクトチーム座長であります瀧田敏幸議員の昨年12月議会の質問では、本県において、一般の県民により心原性心肺機能停止状態にある要救助者が目撃された事例のうち、AEDまで使用された割合、つまりAEDの使用率は、平成25年で4.6%にとどまりました。この前提となる平成25年のデータによりますと、本県において一般県民に目撃された心停止状態の要救助者の人数は、年間で1,063人、1日当たりで3人となります。亡くなられた方は944人。これは本県の昨年の交通事故死者数180人を大きく上回っています。1,063人の要救助者のうち、心肺蘇生法が実施された割合は48.6%で、さらにAEDまで使用された割合は先ほど述べた4.6%となっていますが、救急隊到着まで何もしない場合の生存率7.5%に対し、対処を行った場合の生存率は15.1%と倍近くの差が出ています。さらに、AED使用まで至った場合の生存率は44.8%と一気に高くなっています。
 平成25年の本県のデータを取り上げましたが、要救助者の人数を初めとするデータは、ここ4年横ばいであり、また、統計規模を考慮すると、各割合もほぼ変化がないものと評価ができます。このことは全国の統計と比較しても同様です。教科書などでよく見かける応急手当てと救命曲線の表にもありますように、心肺蘇生法の実施やAEDの使用が1分1秒でも早くに、速やかに行われれば、生存率はさらに高まります。そして、後遺症の軽減にもつながります。前に会派プロジェクトチームで救命講習を受けましたが、心肺蘇生法やAEDの手順は、知っていれば簡単なものであり、要は、なれだと実感しました。不安な人のために、いざというときに手順をサポートしてくれる器材もあります。
 議長のお許しによりお示しさせていただきます。これはたまごっちではありません。E.R.V、心肺蘇生音声誘導器というものです。いざというとき、こういうふうにボタンを押すと、こういうふうに音声が流れます。音声で心肺蘇生法やAEDの手順を案内してくれます。お手元の配付資料2に詳細がございますので、ぜひごらんいただけたらと存じます。知事に渡してほしいと言われていますので、後ほど届けさせていただきます。いざというときに大切な人を知事みずからも守っていただけたらと思います。こういったサポート器材もあります。いざ心停止状態の要救助者に遭遇した場合に、そばに居合わせた人、すなわちバイスタンダーがいかにためらうことなく速やかに心肺蘇生法の実施とAEDの使用をすることができるか、それが助かる可能性のある命を救い、後遺症の軽減につながるのです。
 以下、質問に移ります。
 まず、現保健医療計画では、心肺停止状態で見つかった者の1カ月後の生存率について、平成20年の11.1%から平成27年に20.0%まで高めると目標を設定しています。
 そこで、1、現行の保健医療計画の指標である心肺停止状態で見つかった者の1カ月後の生存率の目標達成状況はどうですか。また、今後の取り組みをどのように行っていきますか。
 続いて、2、一般の県民が心肺停止状態の要救助者に遭遇した場合における心肺蘇生法の実施及びAEDの使用をちゅうちょする理由として、県はどのようなものがあると捉えていますか。
 また、その理由に対し、県はどのような取り組みを行っていきますか。
 以上で1回目の質問を終わります。御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)