◯寺尾 賢君 千葉市花見川区選出の寺尾賢です。日本共産党を代表して初めての代表質問を行います。よろしくお願いいたします。
 まず初めに知事の政治姿勢について伺います。
 安倍政権による立憲主義の破壊は極めて深刻です。立憲主義とは何か。たとえ国会で多数を持つ政権党であっても、憲法に反する政治はしてはならない。憲法無視の暴走は独裁政治の始まりであり、法治国家の崩壊にほかなりません。政治家たる者、国民主権、平和、人権を柱とする憲法を無視してはならない。政権党であろうと、野党であろうと、国政、地方政治を問わず憲法は守らなければならない。これをねじ曲げることは絶対に許されないと思いますが、知事の見解をまずお聞かせください。
 今、この憲法を余りにもないがしろにする政治、個人の尊厳を踏みつけにする政治がまかり通っていることはゆゆしき事態です。沖縄米軍新基地建設における安倍政権のやり方は、沖縄の民意、地方自治の本旨を軍靴で踏みにじる暴挙そのものであり、断じて許せません。翁長沖縄県知事は、知事選や総選挙などで示された圧倒的多数の県民の声を踏まえて、昨年10月、辺野古の埋立承認を取り消しました。国は、国民の権利救済が目的の行政不服審査法を悪用し、埋立承認取り消しの効力を停止し、さらに知事にかわって埋立承認取り消しを撤回する代執行訴訟を起こしました。翁長知事はこの違法性を明らかにするべく、2つの訴訟で国に対抗しています。これは新基地阻止のためにやれることは全てやるという強い決意のあらわれであり、多くの沖縄県民が翁長知事を支持しています。辺野古の漁港や米軍基地ゲート前では連日、国家権力の横暴に対抗して、ジュゴンがすむ美しい海を壊すな、民主主義と憲法を守れと非暴力の座り込みが続けられ、私の選挙区である花見川区を初め、県内、全国に支援の輪が広がっています。ところが、国は沖縄県民の声、翁長知事の声など二の次、三の次。まるでお上に逆らうなどけしからん、黙って言うことを聞けと言わんばかりです。これでは地方自治そのものが成り立たず、押し潰され窒息させられてしまうと思いますが、同じ地方政治のトップである森田知事の認識を伺います。
 基地問題に関連して、防衛省は陸上自衛隊が導入する新型輸送機オスプレイについて、佐賀県への配備を断念した場合、木更津駐屯地を候補地として検討しているとの新聞報道がありました。佐賀県知事は受け入れを拒否しており、この報道は現実味を帯びています。予断を許しませんが、仮にそうなった場合には、断固として木更津へのオスプレイ配備に反対するよう求めるものです。
 憲法25条に規定される国民の生存権、憲法13条に規定される個人の尊重と幸福追求権を踏みつけにしているのがアベノミクスによる経済政策です。3年前、安倍首相は異次元の金融緩和、財政出動、規制緩和の3本の矢を放ち、今その成果を自画自賛しています。しかし、この3年間の実態はどうだったでしょうか。確かに大企業は2年連続で史上最高の利益を更新し、内部留保は38兆円もふえ、ついに300兆円を突破しました。その一方で、最新の総務省労働力調査によれば、非正規雇用は172万人もふえましたが、正規雇用は23万人も減少しています。昨年の実質賃金は前年比0.9%減と4年連続マイナスです。内閣府が発表した昨年10月から12月期の国内総生産(GDP)は前期比0.4%減、年率換算でマイナス1.4%です。その最大の原因はGDPの約6割を占める個人消費の落ち込みです。円安や株高、法人税減税で大企業がもうけをふやせば賃金も上がり、消費もふえるという、いわゆるトリクルダウンがアベノミクスのうたい文句でした。しかし、事実を見ればアベノミクスの失敗、トリクルダウンの破綻は明らかです。知事もお認めになりますか、御答弁ください。
 政権への批判をかわすように安倍政権は1億総活躍のアドバルーンを上げ、第2ステージと称して新3本の矢を打ち出しました。第1の矢では、GDPを500兆円から600兆円にふやすと言いますが、さきに述べたように、日本経済がマイナス成長のもとで5年で達成するなど余りにも非現実的です。第2の矢では、希望出生率を1.8に引き上げる計画ですが、労働者派遣法改悪で一生涯派遣、若者に低賃金を押しつける一方で、長時間過密労働を野放しにする残業代ゼロ法案を狙い、保育所不足は放置。これでは働きながら子供を産み育てられる社会の実現は遠ざかるばかりです。第3の矢はどうか。要支援者に介護保険の在宅サービスを受けられなくし、特養ホームの入所は要介護3以上に限定、介護報酬削減によって介護事業所が倒産に追い込まれています。介護離職ゼロなど夢物語です。安倍政権は言っていることとやっていることが正反対です。アベノミクスが続けば続くほど、貧困と格差が拡大するではありませんか。今こそ千葉県が、国の悪政から県民生活を守る防波堤としての役割を発揮すべきです。お答えください。
 その上、重大なのは、10%への消費税増税と法人税減税の強行です。これでは逆進性を拡大し、さらに景気を後退させることになります。この間、小泉政権時代を上回る年間3,000億円から5,000億円もの社会保障費自然増の削減によって、年金、医療、介護はどんどん悪くなっています。安倍政権が導入を狙う軽減税率もまやかしと言わざるを得ません。食品などの税率を8%に据え置くというだけで総額4兆5,000億円、1世帯当たり6万2,000円の負担増です。大増税であることに変わりはありません。知事は、制度維持、社会保障の財源のためだと消費税増税を容認していますが、現実には社会保障は解体、後退し、庶民に生活苦を強いているのではないですか、答弁を求めます。
 こんな政治を続けていたら、日本社会の大問題である貧困大国からの脱却もできません。今こそ暮らし最優先で日本経済の再生を図ることが必要です。そのためには消費税増税を中止し、社会保障削減ではなく充実へと転換させる、人間らしく働ける雇用のルールを確立することが必要です。その財源は、浪費を改め、大企業や富裕層に応分の負担を求めるとともに、国民の所得をふやして税収を確保することです。
 国立大学の収入の中心を占める運営費交付金の大幅削減は、憲法23条や26条がうたう学問の自由、教育権を侵すものです。財務省は運営費交付金を毎年1%ずつ減らし、その分大学の自己収入を1.6%ふやす必要があるとしています。多くの大学では授業料の引き上げに頼らざるを得ず、そうなれば15年後の授業料は93万円にはね上がり、現在より40万円も高くなります。今でさえアルバイトに追われ、卒業後の奨学金返済に苦しむ多くの学生をますます窮地に追い込むものです。若者から学ぶ希望を奪う政治は、日本の未来を壊すものだと思いませんか。国に対して、学費大幅値上げにつながる国立大学運営費交付金の削減中止を求めるべきではありませんか、お答えください。
 憲法9条の破壊はまさに暴政のきわみです。安保法制、戦争法が強行されたもとで、今、自衛隊員が殺し殺される危険が現実に生まれようとしています。その1つは、南スーダンPKOでの自衛隊任務の拡大です。新たに安全確保業務や駆けつけ警護が加わり、任務遂行の武器使用を認めています。しかし、現地では住民を巻き込んだ激しい内戦状態が続き、停戦合意も繰り返し破られています。12月県議会で知事は、このPKO活動がなぜ日本防衛なのかという問いに答えられず、かわりに総合企画部長が、国際社会の一員としての責務を果たすことが国際平和、ひいては日本の平和につながるなどと強弁しました。まるで風が吹けばおけ屋がもうかるの理屈です。こんなことを言い出したら、自衛隊は世界中、いつでもどこでも武力行使ができるということではありませんか。改めて知事の見解を伺います。
 もう1つの危険は、過激武装組織ISに対する有志連合の軍事作戦への参加です。テロは断じて許してはなりません。同時にISのようなテロ組織が拡大した背景には、2001年のアフガン報復戦争や2003年のイラク侵略戦争による中東の混乱と泥沼化した内戦があります。首相は、ISへの空爆支援を政策判断として考えていないと言いますが、戦争法がある以上、米国からの要求があれば拒否できません。戦争でテロはなくせない、テロと報復の悪循環、憎しみの連鎖に日本自身が入り込む道は決して許してはならないと思いますが、知事の見解を伺います。
 一部に、北朝鮮が事実上の弾道ミサイル発射を強行したことを理由に安保法制は必要だとの声があります。1月の核実験に続く今回の北朝鮮の行動は、世界の平和と安全に深刻な脅威を及ぼす軍事行動であり、国連安保理決議や6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙です。我が党は北朝鮮の行為を激しく非難し抗議するものです。この暴挙に軍事対軍事で臨んだのでは問題の解決になりません。国際社会が一致して政治的外交的努力を強め、北朝鮮に核兵器、ミサイルを放棄させるための実効ある措置をとることが急務です。知事の認識をお聞かせください。
 2月19日、野党5党の党首会談において、安保法制の廃止と集団的自衛権閣議決定の撤回、安倍政権の打倒、国政選挙で与党とその補完勢力を少数に追い込む、国会や国政選挙で最大限の協力を行うという4点が確認されました。我が党はこの画期的な合意を力に、安倍政権が狙う緊急事態条項などの明文改憲とあらゆる解釈改憲に反対し、憲法が生きる社会の実現を目指して頑張るものです。
 政治姿勢の最後に、甘利前経済再生担当大臣の口きき疑惑にかかわる県の責任について伺います。千葉ニュータウン事業の県道整備をめぐるURとのトラブルに関連して、白井市内の建設業者から直接現金を受け取ったことは甘利前大臣自身も認めていますが、問題はその見返りにURへの口ききを行ったのではないかということです。この建設会社は道路用地の物件移転などの名目で、少なくとも2億8,700万円という巨額の補償金をURから受け取っており、このうち3分の1は県民の税金です。告発者は補償金の中から甘利事務所に500万円を渡したと証言しており、これが事実だとしたら県民の税金が口ききに使われたということであり、断じて許されるものではありません。県民の税金が使われている以上、県としても徹底的に調査すべきではありませんか。また、政治と金にまつわる問題の根本にある企業・団体献金の全面禁止に今こそ踏み出すべきだと思いますが、知事の認識を伺います。
 次に、環太平洋連携協定、TPPについて伺います。
 今月4日、日米など12カ国によりTPP協定への署名が強行されました。交渉内容の詳細が国会にも国民にも知らされないまま、聖域と位置づけた農産物の重要5品目を守ると約束した国会決議にも反するものであり極めて重大です。政府は昨年12月にTPPによる影響の試算を発表しました。実質GDP14兆円増加、約80万人の雇用増という一方で、生産減少額は1,300億円から2,100億円程度、全体の1.9%から3%というもので、TPPの影響を全くバラ色に描いています。千葉県も国に準じた試算を明らかにしましたが、生産減少額は28億円から56億円、県全体の0.6%から1.2%の減少にすぎないという大変な過小評価となっています。生産額は減少するものの国内対策を講じるから生産量は減少しないとの言い分ですが、余りにも意図的な粉飾であると言わざるを得ません。例えば米に関しては、国も千葉県も影響額ゼロとしています。これはTPPで新たに輸入する7万8,000トンの米を市場に流通させ、同じ量の国産米を政府が買い上げるからということですが、こんな対策がいつまでも続けられる保証はありません。今でも低過ぎる米価が、さらに下がることになるのは明らかです。この楽観的な試算に対して、農業関係者が口をそろえて、現場は誰も信じていない、こういうふうに言っているのは当然です。現に東京大学大学院の鈴木宣弘教授は、GDPの増加額はわずか0.5兆円、生産減少額は1.6兆円で、雇用はむしろ減少するという試算結果を出しています。これをもとにしたJA長野県グループの試算では、生産減少額が392億円、減少率は約14%にも上ります。TPPで千葉県の農林水産業がはかり知れない影響を受けるのは明らかです。千葉県も国の試算方法をうのみにするのではなく、改めて独自の試算を行うべきではありませんか。
 TPPによって、農林水産物全体で8割を超す品目の関税が撤廃され、重要5品目を含む残りの品目も、7年後にはアメリカ等が要求すれば関税撤廃に向けた再協議が義務づけられています。日豪EPAなどに盛り込まれている関税撤廃の除外規定がTPPにはないことも明らかになりました。全品目が関税撤廃されるということになれば、それこそ影響ははかり知れません。
 率直にお聞きします。TPPには関税撤廃の除外規定などないというこの事実を御存じですか、はっきりとお答えください。
 先日、私は県内の養豚関係者の皆さんからお話を伺ってきました。千葉県の養豚は全国3位の規模を誇り、年間産出額は407億円に上ります。しかし、そんな養豚農家でも廃業と背中合わせの状況に追い込まれているのが実態です。旭食肉協同組合や横芝光町の養豚農家の方は、餌代が年々上がり、震災時の風評被害で肉の売り値が大幅に下がってからようやく持ち直してきたのに、TPPでまた下がったら、とても再生産などできなくなる、国は輸出拡大で攻めの農業と言うが、豚肉は輸出先の確保など容易にできないと不安を訴えていました。また、ある食肉卸会社の社長さんは、TPPで生産者が倒れたら自分たちも潰れる、地域の雇用も根こそぎ失われると危機感を募らせ、政府は自給率向上を最優先に考えるべきだ、現場の実態を見てほしいと怒りの声を上げています。農業の現場は今でさえぎりぎりのところで皆、歯を食いしばって頑張っています。知事、こうした現場に足を運び、TPPの影響や不安について直接声を聞くべきではないですか、お答えください。
 TPPは生産者だけではなく、食の安全を求める消費者にとっても重大です。県の世論調査によれば、県民の8割が千葉県産の農林水産物を購入したい、こういうふうに答えていますが、その大きな理由は鮮度がよい、おいしいから、地元のものは安心だからというものです。政府は、TPPの条文上は、食の安全に関して国内の制度を変えなければいけない中身は書かれていないと言います。ところが、TPP協定と同時に発表された日米の交換文書には、両国政府は、収穫前及び収穫後に使用される防カビ剤、食品添加物並びにゼラチン及びコラーゲンに関する取り組みにつき認識の一致を見たとあります。既にアメリカとの間では、防カビ剤などのポストハーベストの使用、未承認の食品添加物の使用、BSEの不安がある牛由来のゼラチンやコラーゲンの輸入規制の緩和など、食の安全にかかわる規制が次々と取り払われているではありませんか。さらに、TPPによって輸入増加が見込まれるアメリカやカナダ産の豚肉にはラクトパミンという成長促進剤が広く使用されています。人体に入ると吐き気や目まい、手が震えるなどの中毒症状を引き起こし、EUや中国、ロシアでは使用を禁止し、輸入肉についても厳しく規制されています。TPPによって安全基準が緩められ、輸入が増加することで食の安全が脅かされるのは明らかではありませんか、お答えください。
 TPPはもう決まったことではありません。TPP協定の発効には、交渉参加国のうちGDPの合計が85%以上を占める6カ国の批准が必要です。GDP比率で16%を占める日本が批准しないだけでTPPは発効しません。
 改めてお伺いします。全国屈指の千葉県の農林水産業を守るために、TPPへの批准を中止するようにきっぱりと国に求めるべきですが、お答えください。
 次に、県立高校統廃合問題について伺います。
 昨年11月、4年後の市原高校と鶴舞桜が丘高校の統廃合案が発表されました。私は先日、両校を訪問し、お話を伺ってきました。市原高校も鶴舞桜が丘高校も創立は明治・大正時代までさかのぼり、地域の総意、要求によって創設されたという伝統と歴史があります。特に鶴舞桜が丘高校はわずか10年前、鶴舞商業高校と市原園芸高校が統合して新たにスタートした学校です。今ではグリーンキャンパスでの野菜、果樹、花などの栽培が旺盛に行われ、朝市への出店や循環器病センターへの出張販売などに取り組み、年2回の収穫祭や文化祭には地元から年間1,000人もの人たちが訪れ、中でもシクラメンや野菜の苗などが人気で、買い求める市民でにぎわっています。そこには、小規模校ながら生徒や先生方が頑張り、地域に愛され、地域とともに歩む元気な学校の姿がありました。10年前の統廃合を乗り越え、生徒が生き生き学び、地域も応援する学校になっている、この間の生徒や教師集団の努力を教育長はどう評価されているのか、まず率直に伺います。
 市原高校も文化祭では毎回、近隣の小中学生の作品展を実施し、地域と一体に歩んできました。夢をはぐくむ学校、元気のある学校、地域とともに歩む学校は改革推進プランが掲げる目指すべき県立高校像の大きな柱であり、まさに市原高校と鶴舞桜が丘高校の歩んできた姿そのものです。地域に根差した高校として存続、充実させるべきではありませんか、お答えください。
 県教委が高校統廃合の根拠にしてきた適正規模とは一体何なのか。2002年に打ち出された県立高校再編計画によって、郡部では原則1学年4から8学級が適正規模であり、3学級以下の高校は統合を前提にするとしてきました。しかし、なぜ4学級以上が適正規模なのかという明確な根拠はこれまでも示されていません。教育長、1学年4から8学級が適正規模だというその根拠を示してください。
 市原高校の校長先生は、これまでは学校訪問や2次募集を行い4学級編制ができていた、2014年度からの3学級の定員枠は教育委員会会議で設定されたものと話されていました。毎年の県立高校の募集定員、学級数を決定するのは県教育委員会会議です。応募倍率の実績や生徒数によって、その年度の学級数が設定されますが、これでは県教委が意図的に同校を適正規模以下の小規模校へと誘導してきたと言わざるを得ません。第2次一括法が施行される2011年までは、高校標準法では公立高校の定員は240人を下回らない規模とし、学校全体で6学級、1学年2学級規模となっていました。なのに1学年4から8学級が適正だなどと、統廃合先にありきで標準法を恣意的に運用してきたのは県教委ではありませんか。根拠のない枠を上から押しつける高校統廃合はやめるべきです。お答えください。
 しかも、2001年度に通学学区数を12学区から9学区へとより広域化し、さらに隣接する学区内の高校を受検できるとしたことで生徒たちの競争を激化させ、郡部から都市部への流入が進み、結果として郡部の小規模校化を一層加速させてきたのも県教委であり、その責任は極めて重大です。この通学区域の緩和が都市部集中を生み、郡部と都市部の差を一層拡大させてきたという認識はあるのか。高校教育の機会均等を図り、通学の利便性や生徒への負担なども配慮し、改めて通学区域制度を改善すべきではありませんか、あわせてお答えください。
 一方、都市部ではこの間の強引な高校潰しによって、適正規模を上回る1学年9学級の高校が続出しています。中でも深刻なのは第2学区です。来年度の募集定員は全日制30校中12校、実に4割の高校で9学級になり、全学年とも9学級という大規模校が8校にもなります。第2学区では、この10年間で4組8校の統廃合が強行され、2004年に34校あった県立高校は30校に減る一方、募集定員数は193学級から228学級へ1.2倍となり、学校は減っているのに生徒はふえ続けるという異常な事態が今も続いています。都市部での1学年6から8学級というのは、県教委がみずから決めた適正規模だったのではありませんか。それにすら反する今の異常な事態をつくり出した責任を教育長はどう考えているのか、県民にどう説明するのかお答えください。
 都市部における大規模校の現状は極めて深刻な事態となっています。我が党はこの間、第2学区にある県立高校を訪問し、現状を伺ってきました。学校現場では、生徒の意欲を引き出す少人数教育や少人数指導などを実践し努力していますが、この間の連続する学級増によって、その教育実践が阻害され、困難を生み出していることが明らかになりました。来年度、また学級増となるある高校では、変圧施設の容量不足で学級増に対応したエアコン設置がこれ以上できないと、施設・設備面での問題が語られました。全学年とも9学級になっている高校では、黒板もない図書室にホワイトボードを持ち込んで選択科目授業の教室としている、設備面ではもうぎりぎりのところ、これ以上の教室確保は困難だと苦慮されていました。教育長、このまま放置していいのでしょうか。これで教育課程を組み立てる環境が整っていると言えるのか、明らかに教育上支障を来す事態だと言わざるを得ないが、どうか。都市部において異常に膨れ上がっている学級数の増加こそ、直ちに是正すべきではありませんか。これまでの教訓を明らかにし、現行の改革推進プランの高校統廃合計画は撤回し、学ぶ意欲を引き出す教育推進のためにも、県立高校でも少人数学級に踏み出すべきです。お答えください。
 次に、若者の雇用について伺います。
 厚生労働省が昨年発表した就業形態の多様化に関する総合実態調査では、非正規雇用労働者の割合が初めて4割に達しました。また、総務省の就業構造基本調査によれば、県内では2012年までの10年間で正規雇用が6万人減少する一方で、非正規雇用は24万人も増加しています。この中で若者の使い捨てが疑われる企業、いわゆるブラック企業による大学生、高校生等を中心としたブラックバイトが社会的な問題になっています。厚労省は昨年、大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査を行いましたが、そこでは6割の人が何らかの労働条件上のトラブルがあったと回答しています。
 個人加盟の労働組合である首都圏青年ユニオンがまとめたところによれば、ブラックバイトには幾つかの種類があり、例えばあるコーヒーショップでは皿を割ったら5,000円、ピザ屋の宅配ではバイクで事故を起こしたら30万円などの罰金型、コンビニ内でチームをつくって恵方巻きの売り上げを競争させ、最下位チームは節分当日、無給で4時間にわたって店舗前で販売などのノルマ型、退職の意思を伝えたら求人広告費などとして70万円を払えと言われたという報復型など、法律違反を挙げれば切りがありません。シフトを無理やり入れられる、休みたくても休めないなど、授業やゼミにも出られず学業に支障を来している実態もあります。県内でも例外ではありません。直接話を伺ったある飲食店でアルバイトをしていた男性は、仕事で使う靴の代金は給料から強制的に天引き、着がえ場所からの移動時間は労働時間に含まれず、残業時間も15分単位でしかつかなかったと話し、あるコンビニでアルバイトとして働く女性は、8時間連続勤務のときも休憩時間がなかった、地域でお祭りがあるときは、シフトが入っていなくても無給で強制的に金魚すくいなどの手伝いをさせられたと言います。
 そこで伺います。県内でも後を絶たないブラックバイトの実態をどう認識しているのか。また、こうした違法、無法な実態は絶対に許されないという認識はあるか、お答えください。
 違法なブラックバイトに対して県としてできることは何か、真剣な検討が求められています。まず、何より県内の高校、大学などとも協力してアルバイトの実態調査を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 その上で緊急に求められている対策を提起します。
 1つは、相談体制の拡充です。厚労省の調査では、アルバイトで困ったことがあったときの相談先は、友人・知人に相談した場合が32%と最も多かったのに対して、行政機関等の専門の相談窓口に相談した割合はわずか1.6%でした。千葉県には労働問題の相談窓口として労働相談センターがありますが、求められている役割を果たしているとは言えません。首都圏各県にある労働相談センターと年間の平均相談件数を比較すると、東京都が約5万件、神奈川県が約1万2,000件に対して千葉県は約1,600件です。なぜこのような差になるのか。東京都には6カ所の労働相談情報センターがあり、合わせて40人以上の相談員が配置されています。神奈川県にも4カ所の相談センターに47名の職員がおり、そのかなりの部分が相談員だといいます。それに対して千葉県は、センターは県に1カ所のみで、嘱託職員である相談員が5人しかいません。違法な実態が広がる中、労働相談センターの体制、予算を抜本的に拡充するべきではないでしょうか。センターをもっとふやし、より多くの相談に応じられるようにすべきだと思いますが、お答えください。
 各県との違いは体制だけではありません。東京都や神奈川県では労働相談センターとして、定期的に街頭労働相談に取り組んでいます。神奈川県では昨年度、延べ51日間も街頭労働相談に取り組み、街頭だけで相談件数は3,300件に上ります。担当者の方は、センターとして積極的に相談に来てほしいというPRにもなるし、利用者もセンターにはなかなか来づらいということもある、相談を待っているだけではなく外に出ていくことが大事だと、こういうふうに話しています。こうした姿勢にこそ学び、千葉県でもセンターとして定期的な街頭労働相談を行うべきだと思いますが、どうでしょうか。
 2つ目に求められている対策は、労働法についての普及啓発です。県の総合計画では、賃金・労働時間など労働条件に関する法令等の制度や正しい労働知識の普及啓発を図るとなっていますが、問題はどう具体化するのかです。千葉県では昨年、「知っていますか?働くルール」という県独自の若者向けリーフレットを初めて作成しました。また、このリーフレットを使って、今年度から県立高校10校で労働法に関する講座も始めたとのことで、これは我が党が求めてきたことであり重要です。しかし、年に10校では全て回るのに10年以上かかってしまいます。労働法に関する講座を一刻も早く全ての県立高校で行うべきだと思いますが、お答えください。
 首都圏各県では、県独自に労働法に関する若者向けのパンフレットを発行しています。とりわけ東京都では、「ポケット労働法」を初め、「パート・アルバイト、派遣社員、契約社員で働く方のためのQ&A」、「就活必携・労働法」、「これだけは知っておきたい働くときの知識 高校生版」など、就業形態や性別、階層に応じたさまざまなパンフレットを作成しています。このうち高校生向けパンフレットは全都立高校に3年生全員分を配布し、就職活動中の学生向けパンフレットは希望する80大学ほどに配布、合わせて13万7,000部を発行しています。また、労働法に関する労使双方に向けたセミナーや出張労働講座も行っています。
 そこで伺います。労働法に関する若者向けパンフレットを内容の面でも充実させるとともに、高校や大学などに広く配布すべきではないでしょうか。また、大学や私立高校でも労働講座を行うとともに、労働法に関する経営者、雇用主向けのセミナーも開催すべきだと思いますが、お答えください。
 3つ目に求められている対策は、安定した職につきたいという若者の願いに応えて正規雇用の拡大を進めることです。非正規雇用の比率が4割にもなり、多くの職場でかつては正社員が行っていたような仕事を非正規社員に肩がわりさせています。低賃金でありながら、シフトリーダー、時間帯責任者などの役職名でアルバイトが責任だけ押しつけられるという実態も広がっています。千葉県では、ジョブカフェちばなどで若者に対する就労支援を行っていますが、就職につながった若者のうち、正規雇用は半分程度で利用者数も減少しています。正規雇用の拡大のために思い切った手だてが必要です。東京都では、企業で働く非正規社員を正社員にする際、国のキャリアアップ助成金に上乗せする形で1人最大50万円、1,500人の枠で中小企業への助成金を支給しています。来年度はさらにその枠を6,500人にふやす予定ということで、ほかの事業と合わせて3年間で1万5,000人の正社員化を目指すという具体的な目標を掲げています。
 そこで伺います。千葉県でも新たな助成金を創設するなどして、非正規から正規雇用への転換を目標を持って進めるべきではありませんか。非正規雇用の増加に県の責任で歯どめをかけるべきだと思いますが、お答えください。
 最後に、ブラックバイトが横行する背景には、長引く不況や貧困と格差の広がりに加えて、世界一高い学費と貧弱な奨学金制度の問題があります。私立大学の教職員組合の調査では、首都圏の私立大学に通う学生の家庭からの仕送りは、2014年度で月平均8万8,500円と調査開始以来最低になっています。家賃を除く1日当たりの生活費は平均897円で、ピークだった1990年度、2,460円の4割以下です。頼みの綱である日本学生支援機構の奨学金は卒業後に多額の利子がつく貸与制が7割を占めており、借りたくても借りられない状況です。学費や生活費を稼ぐために違法、無法なブラックバイトでも泣き寝入りせざるを得ない実態があります。
 そこで伺います。国に対して学費負担の軽減や奨学金制度の拡充を求めるとともに、県としての独自の奨学金の拡充、特に大学生等向けの給付制奨学金を創設すべきではありませんか。また、独自に給付制奨学金を創設する市町村に対して、県として支援を行うべきではないでしょうか。
 最後に、地球温暖化について伺います。
 昨年12月に開かれた国連気候変動枠組条約締約国会議、いわゆるCOP21に関連して、日本政府は温室効果ガスを2030年度に2013年度比で26%削減することを目標に掲げましたが、世界から低過ぎるとの厳しい批判が上がっています。これに連動するように千葉県の取り組みも極めて不十分なものとなっています。現行の千葉県地球温暖化防止計画では、基準年に対して1.3%温室効果ガスを削減するとしていますが、逆に3.7%もふえました。なぜ計画どおり減らせなかったと考えているのか、お答えください。
 要因の1つは、計画で決めたことがほとんど行われていないということにあります。計画では、温室効果ガスの削減のために10項目の重点プロジェクトを定めていますが、その筆頭にある温暖化対策に取り組んでいる団体への補助金は全く創設されていません。排出量報告制度も国が始めたからという理由で実施を見送りました。バイオマスの活用や森林吸収源の確保も全くと言っていいほど進んでいません。交通渋滞の解消も、どのくらい解消できているのか調べることさえやっていません。県庁内の推進体制は会議が開かれず、第三者機関は2010年に廃止されました。みずから決めたことさえやってこなかった県の責任は極めて重大だと思いますが、お答えください。
 今、県は新しい計画を策定しようとしていますが、とても温暖化対策を真剣に考えているとは言えません。その1つは、温室効果ガスの削減目標がないことです。計画案では削減量の目標ではなく、取り組み目標を決め、それを実施したら温室効果ガスがこの程度減らせるという推定値を記載しているにすぎません。しかし、取り組んだけどガスは減らせなかったでは済みません。削減量そのものの目標を持つべきです。お答えください。
 しかも、その推計値でさえ2013年度比で22%減にすぎず、国の26%減を下回っています。ただでさえ低過ぎる国よりさらに低い数値でいいのか、これが厳しく問われています。ぜひ知事の認識をお聞かせください。
 計画案では、家庭について現行計画と同じ目標を引き継いでいますが、達成するためにはこれまで以上の取り組みが必要です。太陽光パネルの設置を格段にふやしていくためにも補助制度や広報啓発、相談窓口などを充実させる必要があると思いますが、どうでしょうか。
 家庭に対する目標と打って変わって、企業に対しては業界の自主目標をそのまま記載するという驚くべき計画案となっています。業界目標は全国レベルの数値であり、業界全体で達成しても千葉県内で減るかどうかは業界次第です。こんな人任せでは、とても県計画とは言えないと思いますが、どうか。
 県として、事業所ごとの削減目標を掲げ、事業所ごとに報告を求め、それを公表するくらいの措置をとるべきだと考えますが、答弁を求めます。
 現行計画の目標が達成されず、新たな計画案も極めて貧弱になっているのは、地球温暖化に対する危機感が欠落しているからです。そして、それは県条例がないことに最も強くあらわれています。現在30都道府県が地球温暖化防止に関する条例を制定しており、関東1都6県でつくっていないのは千葉県だけです。他県と比べても、千葉県は産業界の排出量が占める比率が大きく、そこへの対策なくして求められる水準の削減量は確保できません。そのために欠かせないのが条例による県の権限強化です。埼玉県の条例では、事業所がみずからの目標に見合った温暖化計画を策定することや排出削減量を毎年県に報告することを義務づけ、進みぐあいを県のホームページで公表しています。事業所に対する県の指導、助言の権限も定めています。千葉県もこうした条例をつくるべきではありませんか、お答えください。
 地球温暖化にとって石炭火力発電所の進出が脅威となっています。現在、市原市と袖ケ浦市で進められている計画は3基300万キロワットで、年間の排出量は約1,500万トンという途方もない量になります。自家消費分に絞っても75万トンの増加で、県内排出量の1%に当たります。こうした石炭火力は県を超え、日本全体、ひいては世界にも影響を与えるものとなりますが、今行われているアセスの手続で住民を代表して公式に意見を述べることができるのは森田知事だけです。地球温暖化防止に逆行する石炭火力は認めないとはっきり述べるべきだと思いますが、お答えください。
 石炭は安上がりで安定的に供給できるとされていますが、地球の未来を破壊する温暖化ガスは、どんなに経済効率がよくてもふやしてはなりません。経済効率と地球温暖化対策はぶつかり合うこともありますが、未来に健全な地球を残すため温暖化対策を優先させるべきです。知事の認識をお聞かせください。
 最後に、原発と放射性廃棄物について伺います。
 政府は温暖化対策を原発再稼働の理由の1つに挙げていますが、これは全くのごまかしです。原発が1基も動いていなかった昨年度の温暖化ガスの総排出量は前年度比で3%減りました。一方、2007年度は原発が55基も稼働していたのに過去最高を記録しています。原発を動かしても排出量は減りません。こうしたごまかしは許されないと考えますが、どうでしょうか。
 原発に関連して、国が千葉市の東京電力敷地内に建設しようとしている指定廃棄物処分場計画についてですが、これには千葉市も市内全ての自治会も反対の意向を示しています。知事として、住民の同意なき建設計画は撤回を求めるべきだと思いますが、どうか。
 また、原発からの撤退抜きの最終処分場建設は必ず将来に禍根を残すものとなります。国に原発からの撤退を求めるべきだと考えますが、お答えください。
 以上で1回目の質問を終わります。(拍手)