◯知事(森田健作君) おはようございます。公明党の阿部俊昭議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、東日本大震災からの復旧・復興の5年間の取り組み状況をどう総括しているのかとの御質問でございます。県では、東日本大震災からの復旧・復興の指針に基づき、道路、上下水道などの機能回復や農業施設、漁港などの産業基盤の修復、被災者の生活支援などの事業に全力で取り組み、復旧事業をおおむね完了いたしました。また、被害の原状回復にとどまらず、将来にわたり安全な地域づくりを推進する復興事業についても、県立学校の耐震化や災害拠点病院の設備整備など、これまで107事業に取り組み96事業が完了するなど、本県の復興事業は順調に進展しているところでございます。なお、完了までに時間を要する九十九里沿岸の河川、海岸堤防のかさ上げや橋梁かけかえ事業などについても計画的に推進し、東日本大震災からの一日も早い復旧・復興に引き続き全力で取り組んでまいります。
 次に、被災地支援と防災、減災についてお答えいたします。
 帰宅困難者対策に県はどのように取り組んでいるのかとの御質問でございます。東日本大震災では、首都圏でも大量の帰宅困難者による大きな混乱が生じたことから、今後発生が懸念される首都直下地震等に備え、都県を越えた広域的な取り組みを進めることが重要であると考えております。このため9都県市では、災害発生時にむやみに移動を開始しないという一斉帰宅抑制の基本原則や家族との安否確認方法などの周知を行うとともに、徒歩帰宅者に水やトイレなどを提供する災害時帰宅支援ステーションの確保に連携して取り組んでいるところでございます。また、県では市町村や企業、鉄道事業者等で構成する千葉県帰宅困難者等対策連絡協議会において、市町村広報紙や社内報などを活用し、一斉帰宅抑制の広報を実施するとともに、市町村と連携し、帰宅困難者の安全確保を目的とした一時滞在施設の指定や帰宅困難者対策訓練を実施してまいりました。今後とも9都県市や市町村等と連携して、帰宅困難者の安全確保と円滑な帰宅支援に取り組んでまいります。
 防災会議などの防災分野における女性の参画についての御質問でございます。東日本大震災における避難生活では、トイレや更衣室の設置、物資の配布などについて女性への配慮が課題となったことから、防災対策における女性の視点の必要性が改めて認識されたところでございます。このため県では、地域防災計画の基本的な考え方の1つとして男女共同参画の視点を位置づけるとともに、女性の視点を取り入れた防災対策の推進を図るため、防災会議への女性委員の登用を進め、平成27年4月現在で女性委員の割合は15%と、全国平均の13%を上回る状況となっております。なお、市町村に対しても地域防災計画などへの女性視点の反映や地域防災会議への女性委員の登用を働きかけたところであり、今後も防災に関する政策、方針の決定過程における女性の参画を促進してまいりたい、そのように思っております。
 東日本大震災を風化させないための取り組みについての御質問でございますが、東日本大震災など、過去の災害を風化させることなく、その教訓を伝承していくことは、県民一人一人が防災意識を高め、日ごろから災害に備えておく上で大変重要であると考えております。このため県では、東日本大震災の被災状況を伝えるDVDや記録誌を作成するとともに、震災の被災者による講演や県の西部防災センターで記録写真の常設展示を行うなど、災害の教訓を広く県民に伝えるための取り組みを行っております。さらに、本年は東日本大震災から5年目の節目を迎えることから、より多くの県民の皆様が震災を振り返り、教訓を後世に伝えていくことができるよう、この3月に千葉市内で東日本大震災の写真展等を行うこととしております。今後とも東日本大震災を風化させないためのさまざまな取り組みを継続的に実施し、県民の防災意識を高め、地域の防災活動につながるよう努めてまいります。
 福祉政策についてお答えいたします。
 介護職員の早期離職防止、職場環境向上などの対策強化についての御質問でございますが、本県の介護職員の離職率は平成26年で18.0%と、全国の全産業平均の15.5%と比べて高くなっており、働きやすい職場環境の整備が課題であると認識しているところでございます。そのため地域医療介護総合確保基金を活用し、新たに介護職場内での新人職員への指導や育成体制の充実を図るエルダー・メンター制度を普及啓発する経費や、介護職員が子供を施設内保育所などに預けながら働き続けられるよう、介護施設が運営する保育所へ運営費補助について平成28年度当初予算案に計上したところでございます。
 介護人材確保の対策強化についての御質問でございます。高齢化の急速な進展などにより、団塊の世代が75歳以上となる平成37年には本県の介護職員の必要数は約11万5,000人となり、約2万3,000人不足すると見込まれているところでございます。そのため県では、介護の仕事の魅力を伝え、イメージアップを図るとともに、求職者と事業者のマッチング機能の強化、介護職員のキャリアアップ支援、小・中・高校における福祉教育の推進や福祉系大学への出張就職相談等を実施しているところでございます。さらに、国の経済対策を活用して、介護福祉士を目指す学生を支援するため国家試験受験対策費用を加えるなど、介護福祉士等修学資金貸付制度の拡充や離職した介護職員の再就職準備金貸付制度を創設するための経費を2月補正予算案に計上したところでございます。
 子育て応援!チーパス事業の県民の評価と全国展開の見通しについての御質問でございます。子育て応援!チーパス事業については、1歳6カ月健診時に実施している子育てアンケートの中で、割引サービスなどについて高い評価をいただいている一方、利用店舗の拡大や近隣都県でのサービス提供などの要望もいただいているところでございます。また、協賛事業者に対するアンケートでも、子育て世帯や女性のお客さんがふえ、子育て支援に貢献できたという意見などをいただいているところでございます。国では、平成28年4月1日から各都道府県の子育て支援パスポート事業の全国展開を進めることとしたため、千葉県といたしましても、チーパスを利用する子育て世帯が全国で広くサービスが受けられるように国の事業に参加し、全国展開を行うことといたしました。今後、ホームページなどで本年4月1日からの開始を広く周知するなど、円滑な事業の実施に向けて準備を進めてまいるところでございます。
 次に、中小企業、小規模事業者への支援についてお答えいたします。
 ものづくり人材の確保、育成にどのような取り組みをしているのかとの御質問でございます。本県の経済活性化を推進する上で、産業の基盤となるものづくりの振興を図ることは非常に重要ですが、近年、少子化の影響や若者のものづくり離れにより、人材の確保や育成が課題となっているところでございます。そのため県では、高等技術専門校6校を設置して、高等学校などの学卒者や離職者がものづくりの現場で必要とされる技能や知識を習得できるよう、機械、金属、電気などの分野で企業ニーズに沿った職業訓練を実施しております。また、中小企業の従業員を対象に技能の向上や資格取得を図るため、短期間の訓練を低廉な料金で行うちば企業人スキルアップセミナーを実施して、職業内訓練が困難な中小企業を支援してまいります。今後ともこうした取り組みを通じて、中小ものづくり企業の人材確保や育成がより一層図れるよう努めてまいりたい、そのように思っております。
 事業引継ぎ支援センターの活用状況はどうかとの御質問でございます。事業引継ぎ支援センターでは、事業承継に関する悩みや課題を抱えている中小企業者に対し、豊富な知識や経験を持つ専門家が相談に応じるとともに、セミナーや個別相談会を開催するなど、事業引き継ぎに関する総合的な支援を行っているところでございます。相談内容は、後継者の選任や育成をどのようにしたらよいか、後継者がいないので会社を譲りたい、新分野へ進出するためパートナーとなる企業を探したいなど多岐にわたり、それぞれの課題に対応した助言や企業同士のマッチングを行っているところでございます。
 次に、農業問題についてお答えいたします。
 本県農業における6次産業化の取り組みに関する御質問でございますが、6次産業化は個々の生産者の所得向上はもとより、地域資源の有効活用や新たな雇用の創出など、地域経済の活性化にも寄与する重要な取り組みですが、生産者が取り組むに当たっては、事業を効果的に展開するための経営ノウハウの習得や初期投資のための資金調達への対応などが必要となります。そこで県では、新技術やマーケティングに関する研修会、優良事例集の作成などを行うとともに、これから取り組もうとする生産者に対しては専門家の派遣による計画の策定支援や施設整備の助成、さらには事業着手後のフォローアップなどを行っているところでございます。今後ともこうした取り組みを積極的に進めることにより、本県農林水産業の収益力強化を図ってまいりたいと、そのように思っております。
 私からは以上でございます。他の問題につきましては副知事及び担当部局長からお答えいたします。