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がんはどんなものでも、それに効く薬というのがあるのですか。
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ご質問に対する答えは残念ながら「いいえ」です。がんを抗がん剤で治療する場合の"効く"という表現は他の病気の場合とは少し異なっています。"効く"という表現は通常は"治る"ということを意味して使いますが、がんでは違っています。
抗がん剤の効果を表現するときに、著効(がんが消失する効果)を示したとか有効(がんが半分以下に縮小する効果)であった、といいます。そして、抗がん剤の有効性を表現する場合に奏効率という言葉を用いますが、これは著効率と有効率を加えたものです。がんによって異なりますが、この奏効率が20%前後でその抗がん剤は有効な薬剤(効く薬剤)とされています。
残念ですが、これが多くのがんに対する抗がん剤の現状です。しかし、抗がん剤で治らないがんでも、早期発見により手術や放射線療法で治る場合が多いことを付け加えておきます。