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放射線を当てて脳腫瘍を治療できる方法があると聞きました。詳しく教えてください。
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放射線を脳にあるがん(脳腫瘍)に当てることで、治療を行うことができます。最近の技術の進歩や情報処理能力の向上によって、病気のある場所(病変)に放射線を集中させる一方で、病気のない場所への放射線照射は最小限にすることができるようになってきています。定位放射線治療と呼ばれ、放射線照射装置をコンピュータで制御し、高い精度で病変だけに放射線を照射します。γ線を病変に集中させるガンマーナイフ(図1)のほかに、放射線照射装置(リニアック)を用いてx線を集中させる方法(図2)、ロボットアームで多方向からx線を照射する方法(サイバーナイフ)も開発されています。また、リニアックを用いた定位的放射線治療を行っている病院もあります。これらの治療が最も適しているのが、がんの脳への転移です。また、手術による治療が困難な聴神経腫瘍や、脳の奥にある場所の腫瘍(頭蓋底腫瘍など)に対しても応用されています。
一方、これらの治療法にも限界はあります。腫瘍が大きい、病変の数が多いなどの場合や以前照射を行っているときなどには治療が難しい場合もあります。安全で効果的な放射線治療ができるように、放射線治療医・脳神経外科医・放射線物理士・臨床放射線技師をはじめとするさまざまな職種がチームとして慎重に検討し判断しています。