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乳がん術後のリハビリはどのように、また、どのくらいすれば良いですか。
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乳がんの術後の機能障害は、術式により違いはありますが、肩の関節が手術前より動かしにくい状態になります。特に腕を前に上げることと、横に上げることが難しくなります。これは、皮膚の面積が縮小されることや、手術による筋肉の一時的な拘縮(関節運動の制限された状態)がおこるため、と考えられていますが、基本的にそれらの運動に必要な筋肉は残っていますので、リハビリによって動かすことができるようになり筋肉や関節の拘縮を予防することができます。手術前に行ってきた家事や仕事などを積極的に行うこともリハビリの継続につながります。
リハビリを行う上での注意点としては、腕が赤い、痛む、むくんでいるという時にはリハビリを続けていることで、症状が悪化することもあるため、そのような時は早めに受診または相談して、主治医の指示に従ってください。
腕が上がりにくいという方は・・・
入浴は全身の血行を促進し、筋肉をほぐす効果があります。
お風呂につかって、腕を指先から腋の方に向かって緊張をほぐすようにマッサージを行うと、より腕が上がりやすくなります。ですから、入浴後にリハビリを行うのも良いでしょう。お風呂が無理であれば、蒸しタオルなどで肩や腋の下、創部を温めるだけでも十分です。ただし、感覚が鈍っていることがあるので、やけどには十分注意してください。
体のリハビリだけではなく、旅行に出かけたり、趣味をするなどの気分転換をはかり、心のリハビリを行うことも大切です。
治療後のリハビリについて、下記の「がん情報サービス 乳房切除後のリハビリテーション」に、いつから、どのようにして、どれくらいやった良いか、具体的な内容が掲載されていますので、参考にしてください。