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血液や尿の検査で、がんかどうか分かるのでしょうか。
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血液や尿を調べることで、全てのがんを診断することはできません。
体のどこかにがんが潜んでいる場合、がん細胞がつくりだす特徴的な物質が、ごくわずかずつ血液中に流れ込み、その一部はやがて尿として体の外に排泄されます。そのような物質で測定可能なものが「腫瘍マーカー」とよばれ、検査で利用されています。一部は人間ドックなどのオプション検査などで行われることもあります。
腫瘍マーカーは血液や尿の検査で体への負担が少なく簡便に調べることができる一方で、がんがあっても検査で検出されない場合(偽陰性)やがんがなくても検査で検出される場合(偽陽性)が一定の頻度で存在し、がんの検診など早期診断に有用なものはありません。がんの診断は診察や問診、血液検査、画像診断や病理診断などをもとに、総合的に判断がなされます。腫瘍マーカーは治療前後の推移をみたり治療後の経過観察などを目的に測定されることがあります。