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小児がんの化学療法は成人と同じでしょうか。
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化学療法レジメンは疾患によって異なります。小児と成人では頻度的に見て発症する悪性腫瘍の種類が異なっているため、表面的には小児と成人では行われる化学療法の内容(効果、副作用を含む)は異なって見えます。しかし胚細胞性腫瘍、軟部肉腫(横紋筋肉腫など)は、化学療法レジメンは成人と小児では共通したもので行われることが多いです。ただ小児では長期合併症予防のため、小児用に量を変更する、抗がん剤の種類を一部変えるなど、若干工夫が盛り込まれています。白血病は成人と小児では抗がん剤を使用する基本骨格は同じですが、臨床研究によって使用方法が異なり、また小児では年齢に応じて抗がん剤の投与量の計算式を工夫しています。成人と小児では同じような治療内容でもそれぞれの実情を考慮する必要があります。