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Vol.8妊娠中・出産後の乳がん治療を支えたもの

50代 女性 乳がん

私は15年前 2人目を妊娠中に乳がんになりました。妊娠前、右腋下にしこりを見つけ、近くの病院を受診。その時は異常なしと言われましたが、妊娠後、そのしこりに違和感を覚え、改めて乳腺外科を受診したのです。診断結果を聞いた日は、天から地に落ちたような気持ちであったこと以外は全く記憶にありません。

大学病院に転院し、右乳房温存・リンパ節廓清術を受け、30週で早期出産をしました。抗がん剤治療のために初乳しかあげられず、抗がん剤入りの母乳が流れるたびに涙も流れました。退院後、傷口に紐があたり抱っこもおんぶも出来ず本当に気持ちはどん底でした。これ以上のどん底はないと、今は何があっても乗り越えられるような気がします。子どもがいたことで精神的に強くなり、治療中を過ごすことが出来たと感じています。

その当時、息子の成長過程で何かある度にがんになった自分を責め続けていましたが、息子は、幼稚園・小学校の送迎時いつもニコニコ笑顔で私に挨拶してくれていました。ある方から「僕は大丈夫だよって言ってるんじゃないの?」と言われ、胸のつかえがとれた気がしました。

昨年12月と今年2月に右側温存乳房に新たに病巣が見つかり、2度手術しましたが、前と一番大きな違いは仲間がいるということです。ひとりじゃありませんでした。仲間と家族のパワーに支えられ、一日一日を大切に今も歩んでいます。

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